○と き 平成21年12月21日(月曜日) 午前11時15分から12時15分 ○ところ 特別会議室大 ○出席者 知事、副知事、各部長等 <1年を振り返って> 【知事】 ・1年を振り返って、最も気になっていることは、22年度定期人事異動方針にも掲げたように「地域主権時代の府職員に求めるもの」とは何かというもの。これはまだ整理しきれていないため、ブラッシュアップしていくが、府職員には将来の大阪の姿を見据え、必要な能力を身につけてもらいたいと考えている。 ・先般、不当労働行為に認定された企業の執行役員が、府の労働委員会の使用者側の代表として入っていていいのかという報道があった。私のところにきた報告では、「欠格事由に該当しないから問題がありません。」という内容。本当にそうなのか。 ・これは主査級昇任考査試験でも、問題に取り上げてほしい。法令やルールに問題がないとか、欠格事由に当たらないということだけをもって、問題がないと判断することは一般的にもおかしい。欠格事由に当たるということは最悪の状態であって、サッカーに例えるとレッドカードを出された状態。 ・府としての判断をする際にどうなのかと考えることが行政の腕の見せ所。 ・先日、僕の友人が民間人校長に採用されることについて、特別秘書が教育委員会に僕の友人であることを事前に伝えたことが問題となった。この件も校長採用の欠格事由には当たらないが、僕自身は、監督責任の問題もあり、不適切な行為であったと考えている。この件の善後策は、教育委員会に調査をお願いし、その報告を待っている。 ・当該企業の執行役員の問題も、その執行役員に労働委員会に入ってもらうならば、委員として残る具体的な理由を府民に説明できるようにしておかなければならない。法令上問題がないとか、欠格事由に当たらないから問題がないということだけで判断するのは不適切だと思うが、みなさんはどう考えるか。 【総務部長】 ・我々としては、第一義的に欠格事由に当たるかを確認する。その上で、今、抱えている事案との関係において問題があるかどうかを確認する。 【監査委員事務局長】 ・それは除斥するか否かの問題ではないか。事案が利害関係人等の場合は、委員から外れていただく。当然に、利害関係にある委員は、関係のある問題の審議から外れていただくという当然のもの。裁判員制度でも同様の扱いではないか。 ・失格ということではなく、除斥して関係する審議からは外れていただくというものは当然にある。 【福祉部長】 ・それは運用上の問題ではないか。 【監査委員事務局長】 ・除斥は、運用ではなく、ルールとして決まっているもの。利害関係人は外れていただく。 【総務部長】 ・我々公務員としては、まず法律に抵触しているかについて判断し、次に、社会的批判に耐え得るのかどうかというところを確認しなければならない。 【知事】 ・クリアしているなら良いが、最終判断としての結論を持っていないが、現時点で問題があるか否かの判断まではできてないのではないか。もう一段、踏み込んだ検討が必要ではないか。 ・1年間を振り返ると、この問題が繰り返されていると感じている。もちろん、しっかり対応している部分もあるが、全部局には行き届いていない。また戻った感じがして残念。改めて徹底してもらいたい。 【綛山副知事】 ・公益委員という職に着目して倫理性を担保するために、一定の要件に該当しない限りは、職を保全するという理屈があるのかもしれない。単に形式的に欠格事由に該当しないということで判断するのではなく、府民目線に立った説明がきちんとできるように考えておかなければならない。 【知事】 ・そこに重きを置いている。世間の感覚が重要。しかし、行政全般で、同様の問題があると考えている。欠格事由にはならないが、不当労働行為に認定された企業の執行役員が、労働委員会の使用者側の代表となっていて、本当にいいのかと誰もが思う。良いのであれば、その理由をきちんと府民に説明する必要がある。 ・行政だから、法の執行者だから、ある程度、画一的になることは仕方がない面もあるが、問題がないという自分達の言い訳に利用してはいけない。 ・法令やルールに触れていないから何でもいいというようなスタンスを府は改めていき、またその府のスタンスを全国に拡げていきたいと思っている。 ・法令に反しないことは当然のこととして、さらにもう一歩進んで、きちんと府民にわかる言葉で説明するというところの整理をお願いしておく。 <大阪ミュージアム構想> 【知事】 ・大阪ミュージアム構想が、記録・広報に特化し、もともとの大阪全体を楽しいミュージアムにするという目的が薄れていかないように留意してほしい。大阪カンヴァス構想も含めた大阪ミュージアム構想の統括は誰がしているのか。 【府民文化部長】 ・指揮は都市魅力局長が、全体の総指揮は私が行っている。全体では様々な事業を行っており、都市魅力局が中心となって事業を進めている。ミュージアムのひとつの展開として、現在、ビデオ撮影を行っているが、ご指摘のあったコンセプト意識の徹底は、今後もしっかり行っていきたい。 【知事】 ・定期人事異動方針の「法令やルールに書いてあるから問題がない」で、もう一言。「担当ではないから」という発言も問題と感じているので、定期人事異動方針に入れていきたい。 ・府庁の仕事である以上は、「担当でない」ということはあり得ない。心のどこかに自分の領域でなければ担当ではないという思いはあると思うが、ディズニーの7つの法則にもあるように、府庁の仕事であれば担当でないということは対外的にはあり得ない。 ・行政に限らず、大きな組織では同様の問題に陥るが、引継ぎや繋ぎをきちんと行い、「担当でない」からという意識を持ち続けることがないようにしてほしい。これは、次年度の目標としていきたい。 <ポスト「財政再建プログラム」に向けた調査分析について> 【改革PT長】 ・今月1日にPTが発足し、調査事項や項目を整理してきた。今回、いよいよ調査をスタートさせるが、本日はその概要を説明させていただき、併せて各部局長に協力をお願いしたい。 ・まず、調査分析の趣旨だが、調査分析のねらいを申し上げる。資料の1つ目の「行政サービスの水準比較による、施策や組織の検証」は、他府県との比較により、施策については、その有用性の視点からチェックしていきたい。2つ目の「財源確保の状況等の分析による国制度上の問題の抽出」は、これまで、きっちり分析して来なかった事務的な制度も含めて、構造的な問題を明確にしていきたい。これらを府民にも示しながら、ポスト「財プロ」に向けて、事業見直し作業を行うとともに、施策の“選択と集中”を徹底して、国への制度改革提案など、具体的な問題提起を行っていく。あわせて、府の公務員制度改革についても検討していく。 ・調査分析事項は、4つに分類しているが、相当大掛かりな調査になる。まず、財政収支構造分析は、府税収入の状況や、地方交付税の状況についての分析、さらに、財政シミュレーションの点検として、手法や見込み方についても調査していく。 ・事業分析は、これがメインになるが、各部局の協力のもと、他府県比較を中心とした調査を5つに分けて行う。 ・事業調査は、事業費2億円以上または一般財源5千万円以上の事業を調査。対象事業数は約400事業、事業費ベースで約99%の事業を捕捉。調査項目は基本的な調査だが、これに加え、福祉制度をはじめとした各部局の主要項目については、さらに掘り下げた調査分析を行っていく。 ・使用料調査は、府立学校授業料、府営住宅使用料ほか、年間1億円以上の収入のある使用料を調査する。この調査で、府の使用料総額の99%を捕捉できる。 ・インフラ整備水準等調査は、道路、河川、公園、下水、公営住宅の整備状況のストック調査を行う。 ・出資法人調査は、法令等に基づき設置された、他府県にもある同種法人の状況を調査する。 ・公の施設調査は、府の公の施設について、廃止等を除く73施設を対象に、他府県の同種施 設または同種サービスを調査する。 ・他府県比較にあたっては、資料にある府県を基本として調査を行う。財政力が本府と同じグループである財政力指数0.5以上の主要府県を対象とし、さらに、財政力が異なるグループは、財政力指数0.5未満の県から選んでいる。なお、島根県は、財政力指数が全国最下位で、本府は、愛知県、神奈川県に次いで3番目。 ・公務員制度・組織人員体制の分析は、人事給与制度や組織体制の記載項目について、人事室で調査を行い、新たな府の公務員改革や組織改革に向け、作業を進めていく。 ・これまでの計画の点検は、現在の財プロ案で掲げた見直し項目の点検であるが、最終年度である平成22年度の当初予算編成作業を踏まえながら進めていきたい。負の遺産処理の点検は、りんくうタウンなどの地域整備事業会計、土地開発公社、住宅供給公社などのチェックを行いたいと考えている。 ・これから、国の平成22年度予算編成状況や、調査の進展に応じて、ポスト「財プロ」に繋がるような項目も出てくるため、今後、さらに調査分析項目の設定や修正の可能性もある。 ・スケジュールは、3月下旬の分析結果公表に向けて作業していきたい。調査開始から、とりまとめまで時間がないが、協力よろしく。 【府民文化部長】 ・事業分析の他府県比較は、他府県と異なるプラスアルファのものが「悪である」という前提ではないということでいいか。府民文化部では、他府県で行っていないものをやるよう、檄を飛ばしている。明確な理由があることを点検するものとの理解でいいか。 【改革PT長】 ・調査は、そのような他府県との違いを明確にするために行うもの。 【木村副知事】 ・各府県に協力していただいて、正確なデータを返してもらえるかが重要。必要であれば、私から各府県にお願いする。 【改革PT長】 ・記載の府県には内諾をいただいているが、正式に文書で依頼したい。また、副知事からも各府県に電話を入れてもらうことも考えている。 【総務部長】 ・かなり詳細な調査になるが、既に別途行っているものもあるので、重複がないようにしていきたい。 【知事】 ・私が知事就任直後に、PTと大阪府政の大改革を行ったが、この調査分析は、政府の地域主権戦略会議の重要な核の資料としても使っていきたい。「国の形を変える」という重要な役割を担うものであり、この調査分析が、地域主権戦略会議を引っ張って行くとの気概を持って、皆さん頑張ってほしい。 <平成22年度当初人事異動方針案等について> 【総務部長】 ・知事から話のあった「府職員に求めるもの」を、定期人事異動方針に採り入れていく。人事評価項目として採り入れていくべきものだが、今年度の評価は既に実施中であることから、定期異動方針における知事からのメッセージとして採り入れることとして案を作成している。来年度評価への反映はまた考えていく。 ・これまで議論してきた組織戦略やキャリアデザインに沿った形で作成している。まずは幅広い視野と専門性を持った行政サービスのプロフェッショナルを育成したい。現場重視の人事配置として、本庁から出先機関への配置や、官房系の総務部や政策企画部等から事業系の所属への配置を重点的に実施したい。 ・これからの中核を担う人材を育成するにあたり、主査級昇任考査を見直し、新たに簿記研修を必須研修制度に加えていく。また、若手職員の育成のため、グループ長は現在、基本的には課長補佐級となっているが、出来る限り主査級職員をグループ長に登用したい。 ・キャリアデザインをサポートする人事システムのため、今年度からキャリア面談とキャリアシートを新規採用職員に実施しているが、採用6年目、10年目の節目にも実施していく。 ・大学院修学支援制度では、業務への関連性が非常に高い知識・技術習得のため、時間外に大学院へ行く職員に対して、一定の経済的な補助を行う制度を創設。 ・庁内ベンチャー制度では、職員が新たな発想で提案した業務に、自ら従事してもらう制度を創設。 ・本日の案に対し、ご意見があればいただきたい。正式には年明けに各部の人事担当者に、方針として説明をする。 【水道企業管理者】 ・まだ修正があるとのことだが、今日の案は公表するのか。 【総務部長】 ・案として公表する。 【府民文化部長】 ・知事から求めるものということだが、現在の人事評価制度は、事細かに評価項目が分かれており、各項目にマルをつけていけば自動的に評価が決定されるようになっている。この観点を重視するのであれば、人事評価との連動が必要だと思うので、評価システムを見直していただくようお願いする。 【知事】 ・評価者がこの観点を評価に反映させることができないような人事評価システムなのか。 【府民文化部長】 ・現在でも項目はあるが、配点が決まっており、重視項目について、比重を上げていくなどの必要がある。 【総務部長】 ・現在はコンピテンシー評価となっており、個々の項目を入れていくと総合評価が出るような仕組みになっている。今年度の評価は既に実施中であることから、現時点で評価項目を変更すると現場が混乱することから、今回は人事異動方針に向けた知事メッセージとして採り入れることとした。人事評価についてどうするかは来年度に向けて検討していく。 【知事】 ・今回の人事評価と異動は連動しないのか。 【総務部長】 ・昇任は連動させるが、ほとんど影響はない。「A」をとっていればいける。 【教育長】 ・評価「A」以上は少ない。「B」が圧倒的に多い。昇任について、「A」以上というのは無理があるのではないか。最短年限で昇任する人は、そういった評価でないといけないということであればわかるが、まったく昇任させないのか。 【総務部長】 ・人事院の制度を参考にしており、何年かに1度それらの評価を取得しておれば、今年度「B」評価であっても昇任ができない、というわけではない。実質的な問題はない。別途、人事担当者に説明する。 【知事】 ・人事評価については、来年度から行えるよう設計をやり直すのか。 【総務部長】 ・今のシステムでは入らないので、来年度、別途、制度設計を行う。今回は、知事からのメッセージということで周知を行う。 【木村副知事】 ・異動方針に付ける資料というよりも、もう少し幅広に捉える必要があるのでは。 【府民文化部長】 ・部局長としては、この人事異動方針発表後、全庁的にこういう観点が重く見られるということを周知していけばよいのか。制度の反映は来年度か。 【総務部長】 ・そのとおり。 【府民文化部長】 ・キャリアデザインやスペシャリスト育成の記述があるが、どういうキャリアデザインがあって、スペシャリストはどういう資格・分野・処遇で活躍できるのか、入庁から退職までの人事ルートをトータルで具体的に示していく必要がある。どういう人をスペシャリストとして、どういう分野で活躍してもらうのか等の要件を明確化し、職員がそれを見て選択できるようにしなくてはならない。以前、キャリアデザインについて資料を示してもらっているので、より具体的にしていただければよいと思う。各部局にも意見があると思うので、全庁で議論しながら進めてほしい。 【総務部長】 ・資料をブレークダウンし、進めていく。 【知事】 ・人事評価の制度設計スケジュールは、どうなっているのか。 【総務部長】 ・これから作業に入り、来年度前半に方針を出す。評価が決まるのは年度末で、年度当初の期初面談と期中面談を行った後に、秋口と年度末に当該年度の評価を行っている。毎年、方針は5〜6月に出しているので、それに向けて作業したい。 【知事】 ・府政全般において、特に「自分が担当でない」ということを言い訳にしない、ということについて、各部長から職員に向けて周知してほしい。 【総務部長】 ・この件について1月に人事担当者に向けて説明する。 <内部統制について> 【総務部長】 ・会計規則等のルールがありながら、不祥事を根絶できないのが現実。どうすれば良いかということで、新たなルールの作成も考えたが、屋上屋を重ねることになるので、既存のルールの「徹底」と「最適化」の二つを進めるという結論になった。 ・まず、「見える化」として、内部統制ポータルサイトを開設し規定を一覧化し、11月19日より公開している。また、それらは詳細にわたるので、「気づき」を進めるために、古典的ではあるが標語を作成した。 ・1.「何か変?」は、「どこか変!」 2.「踏襲打破」の心意気 3.小さなことでも「府民目線」 など8つを作成。1〜3は知事が選んだもの。最低1〜3を使っていただき、さらに各部局でも相応しい標語を作成いただければと思う。利用できるものがあれば、サイトで公開するので活用してほしい。 ・各部局においても、それぞれコンプライアンスのチームがあるので、各所属のルールについて「見える化」の作業を進めるとともに、実態に合っているかどうかの確認もお願いしたい。 ・監査委員事務局でも点検の作業を進めているので、その成果も活用してほしい。 <職員組合との交渉について> 【総務部長】 ・最大の課題は、大幅な給与カットに加えて、人事委員会の勧告を踏まえて、給料表の単価を引き下げるかどうか、期末勤勉手当について、夏季とあわせて0.35ヶ月引き下げるかどうか、勤務時間の短縮について、国が実施し、他府県も半分近くが実施している中で、府がどう対応するか等。 ・期末勤勉手当については、委員会の勧告どおり引き下げ。大阪は夏季に引き下げていなかった分を冬季に積み増している。 ・給料表引き下げ、持ち家の廃止などについては、現時点では実施していない。組合に対しては、実施しないことも視野に入れて、特別休暇・特殊勤務手当の取扱の協議を申し入れ。知事からは、全体として勤務条件を府民目線で精査した上で最終判断を行うという意見があり、ペンディングの状態。給料表の引き下げについては、全国的には、勧告どおり遡っている府県、12月から実施している府県もあるが、府は今年度は実施しない。 ・特別休暇と特殊勤務手当の取扱については、本日組合に提案している。国に準拠としつつ、府の独自性を加味している。2月を目途に交渉を行った上で、給料表の引き下げや勤務時間の短縮について、これらの見直しとあわせて判断し、できれば2月議会に上程したいと考えている。ただし、勤務時間については、2月に提案してもシステム上の問題もあり、10月からの実施になる見込み。 ・また、パワハラについて年度内に指針を策定。その他の細かい点については、各任命権者にお伝えする。 【知事】 ・特殊勤務手当・特別休暇の見直しについて、国を基準にしつつ、府がプラスになっている部分について、どこかでマイナスに、その逆も行いながら、帳尻を合わせ、全体バランスをとるということ。特に、特殊勤務手当は、コストカットが目的ではなく、国基準にあわせるということで、わかりやすいものにした上で、大変な業務にはきちんと手当しなければならないということだと思う。 【総務部長】 ・詳細について、今後検討する。 <議会との意見交換会について> 【総務部長】 ・知事の方から議会にも予算編成に参画してほしいという問題提起があり、調整を進めてきた結果、会派ごとに意見交換会を開催することでほぼ合意をいただいている。従前は政調会の直前に実施していたが、前倒しして1月18・19日に開催する予定。詳細については、確定次第別途お知らせする。 【政策企画部長】 ・参加メンバーや進め方等については、制度設計ができ次第、改めて議論するということでお願いしたい。 ≪以 上≫
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